自動車保険の仕組みをわかりやすく解説しています。

飲酒運転で交通事故を起こした時の罰則

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飲酒運転で交通事故を起こした場合には交通事故の内容にもよりますが、人身事故であれば自動車運転過失致死傷罪や危険運転致死傷罪の罪に問われる事が多いです。

飲酒+ひき逃げをした場合で極めて悪質だと判断された時には、死刑の可能性がある殺人罪に問われるケースもあります。飲酒運転による交通事故の主な罪と罰則は以下の通りです。

罪状 罰則
自動車運転過失致死傷罪 7年以下の懲役もしくは禁錮又は100万円以下の罰金
危険運転致死傷罪 負傷 15年以下の懲役
死亡 1年以上の有期懲役
殺人罪 死刑または無期もしくは5年以上の懲役

自動車運転過失致死傷罪と危険運転致死傷罪では罰則の内容が大きく異なりますが、罪の線引きに関して明確な規定はありません。従いまして、どのような交通事故なら自動車運転過失致死傷罪で済みますよと言う事は言えません。

また、飲酒運転で交通事故を起こしても殺人罪で起訴される事はほとんどありませんが、例えば無免許・無保険・飲酒運転・ひき逃げなどの悪質と判断される材料が複数あるような場合には、殺人罪で起訴される事があります。

飲酒運転で交通事故を起こした時の違反点数

飲酒運転で交通事故を起こした場合には、通常の飲酒運転の違反点数に交通事故の内容に応じた付加点数が加えられる事になっています。

⇒交通事故の付加点数と罰金

もし酒酔い運転による一方的な不注意で死亡事故を起こしてしまうと、酒酔い運転の違反点数35点に一方的な不注意による死亡事故の付加点数20点が加わりますので、合計違反点数が55点になります。

違反点数が55点になると免許取り消し処分が行われ、最低でも7年間は新たに免許を取得する事が出来なくなります。

⇒自動車運転免許取消処分を受けた人が新たに免許を受ける事が出来ない期間

飲酒運転で交通事故を起こした場合の自動車保険の補償内容

自動車保険では保険の免責事項と言うものがありますので、免責事項に飲酒運転が記載されている場合には飲酒運転で交通事故を起こしても保険が適用される事はありません。

ほとんどの自動車保険には飲酒運転が免責事項に含まれていますので、自損事故による損害の補償や搭乗者のケガの補償は一切期待しない方が良いでしょう。

但し、自動車保険は一般的な損害保険とは異なり、被保険者の損害を補てんする目的の他にも交通事故の相手方の損害を補てんする目的がありますので、対人賠償については保険金が下りる事もあります。

自動車の運転をする時には何が起こるか分かりませんので、車をお持ちの方は強制保険である自賠責保険には当然加入するとして、最低でも対人対物が無制限の任意保険への加入をしておきましょう。

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