高速道路は高速で走行する事を認められている場所なので、一般道路とはスピード違反に対する処分の内容が異なります。以下の表は普通自動車の高速道路と一般道路の違反点数と反則金、罰則を比較したものです。
速度超過 | 違反点数 | 反則金 | ||
---|---|---|---|---|
高速道路 | 一般道路 | 高速道路 | 一般道路 | |
50km以上 | 12点 | 反則金の設定はなく、6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金の罰則が与えられる。 | ||
40km以上50km未満 | 6点 | 反則金の設定はなく、6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金の罰則が与えられる。 | ||
35km以上40km未満 | 3点 | 6点 | 3万5000円 | 6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金 |
30km以上35km未満 | 3点 | 6点 | 2万5000円 | 6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金 |
25km以上30km未満 | 3点 | 1万8000円 | ||
20km以上25km未満 | 2点 | 1万5000円 | ||
15km以上20km未満 | 1点 | 1万2000円 | ||
15km未満 | 1点 | 9000円 | ||
最低速度違反 | 1点 | 6000円 |
高速道路でのスピード違反は一般道路と比べると甘めに設定されており、速度超過が40km以上で赤キップになります。速度超過が40km未満の場合には反則金が設けられていますので、所定の金額を反則金として納付する事で刑事処分を免れる事が出来ます。
高速道路における最低速度につきましては、速度指定のない区間に限り50kmとなっています。ノロノロ運転の方が安全なように思えますが、高速道路という特殊な場所では遅く走るとかえって危険な行為となりますので、制限速度と最低速度を守ってしっかりと走行しましょう。
ちなみに、制限速度の標識が出ていない時の高速道路での適正スピードは、普通自動車の場合が最高100km/h最低50km/hとなっています。軽自動車の場合も最高100km/h最低50km/hです。
自動車の種類 | 最高時速 | 最低時速 |
---|---|---|
大型乗用自動車 | 100km | 50km |
大型乗用自動車 | ||
特定中型貨物自動車以外の中型自動車 | ||
三輪を除く普通自動車 | ||
大型自動二輪車 | ||
普通自動二輪車 | ||
上記以外 | 80km | |
他のクルマを牽引する時 |
平成25年度の高速道路におけるスピード違反の死亡事故件数
平成25年度の高速道路での最高速度違反を原因とした死亡事故件数は23件でした。平成25年度の法令違反による死亡事故の総件数が208件でしたので、全体の割合としては約11%を占めている事になります。
平成15年度からの死亡事故件数の推移は以下の通りです。
概ね右肩下がりに死亡事故件数は減少していますが、平成21年度からは停滞が見られる為、これ以上死亡事故件数が減る事にはあまり期待できそうにありません。
高速道路におけるスピード違反での検挙のされ方
高速道路でのスピード違反の主な取り締まり方法としては、
- 覆面パトカーによる取り締まり
- 自動速度違反取締装置による取り締まり
の2種類があります。
覆面パトカーによる取り締まりは昔からありますが、地域によって覆面パトカーの車種パターンが決まっている事もありますので、慣れたドライバーならサイドミラー等で時々後方を確認するだけで検挙から逃れる事が出来ます。
自動速度違反取締装置として有名なのはオービスと呼ばれる機械で、高速道路に設けてある速度自動取締路線で良く見かけます。
最近ではオービスの設置場所を知らせるアプリが簡単に手に入る為、オービスをはじめとした設置型の機械によるスピード違反の検挙率が年々下がってきているようです。
別の場所に新規にオービスを設置すればいいと思うかもしれませんが、機械代が1台につき約5000万円以上もかかるようなので、そう簡単には設置できないと言うのが現状です。
設置型のスピード違反取り締まり機械に代わって注目を集めているのがヘリコプターによる上空からの監視で、ラジコン技術が発達すれば、無人飛行によるスピード違反の取り締まりが実現するかもしれません。