自動車保険の仕組みをわかりやすく解説しています。

任意自動車保険の保険料が安くなる18の要素

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任意自動車保険の保険料が安くなる要素は以下の通りです。

  • 車両料率クラスが低い
  • 契約者の年齢が事故率の低い年齢である
  • 車を使用する頻度が低い
  • 年間走行距離が短い
  • 運転者が限定されている
  • 事故率が少ない都道府県に住んでいる
  • フリート契約をする
  • 盗難防止装置がついている
  • 自動車運転免許証がゴールド免許である
  • 車両が新車である
  • 車両保険や余計な特約を付けない
  • インターネットで保険契約を申し込む
  • 同じ保険会社で契約を継続する
  • 更新するなら満期日の2~3か月前に保険契約をする
  • 保険証券を発行してもらわない
  • 契約車両に特定の安全装置がついている
  • ノンフリート等級別料率制度の等級が高い
  • 長期にわたって無事故である

車両料率クラスが低い

車両料率クラスは1~9までの9段階、4項目で表わされ、このクラスの数字が低いほど保険料が安くなります。

⇒車両料率クラスに応じた任意自動車保険料の割引率

HONDAのフィットやTOYOTAのアクアのような、低燃費・丁度よいデザイン・大衆向けの車は車両料率クラスが低いものが多いです。

反対にトヨタのハイエースやランドクルーザーなどのように、海外でも人気が高くて盗難の被害が多いと言われている車は車両料率クラスが高くなる傾向にあります。

契約者の年齢が事故率の低い年齢である

任意自動車保険を契約する際に年齢条件を設定すれば、年齢条件を設定していない契約よりも任意自動車保険の保険料を安くすることができます。

保険料は補償年齢を35歳以上にした場合が一番割引率が高くなり、全年齢を補償対象の年齢にした場合が一番割引率が低くなります。

但し年齢条件を設定した場合、その条件に該当しない人が事故を起こしても補償はされないので注意が必要です。

各保険会社に大体共通している年齢条件は以下の通りです。

補償年齢の条件
全年齢 21歳以上 26歳以上 30歳以上 35歳以上
低い ← 【割引率】 → 高い

若い人は交通事故を起こしやすいので、その分割引の恩恵を受けにくくなっています。

⇒年齢層別の交通事故率【平成28年度】

もし20歳以下で任意自動車保険に加入した場合、補償年齢の選択肢が全年齢しかありませんので、必然的に保険料が割高になります。

車を使用する頻度が低い

車を1週間のうち1日だけ50km程度使用する人と毎日10km程度使用する人では、前者の方が交通事故発生率が低くなると判断されます。

今のところ運転者の技術力は判断材料にはなっていないようなので、単純にあまり車に乗らない方の方が任意自動車保険の保険料が安くなります。

年間走行距離が短い

これは車を使用する頻度と非常に関連性が高くなりますが、毎日自動車は使うけど走行距離は1年を通しても3,000km程度の人と、時々しか車を使わないけど年間走行距離は10,000kmぐらいになる人では、前者の方が交通事故発生率が低くなると判断されて保険料が安くなります。

運転者が限定されている

運転者を不特定多数ではなく、本人か本人の家族か配偶者に限定すれば保険料を安くすることができます。

各保険会社に大体共通している運転者限定の種類は以下の通りです。

補償運転者の条件
限定なし 運転者家族限定 運転者本人と配偶者限定 運転者本人限定
低い ← 【割引率】 → 高い

前述したように若い人は年齢条件による恩恵が受けにくいので、運転者を本人に限定するなどのカスタマイズをして、保険料を抑えることができます。

不特定多数の人が自動車の運転をするような場合、例えば会社の車を契約をする場合は、運転者の限定をなしにする代わりに年齢条件を26歳以上にするなどして、保険料が高くなりすぎないようにすることがあります。

事故率が少ない都道府県に住んでいる

事故率が少ない都道府県にお住いであれば、地域別料率による保険料減額の恩恵を受けられることがあります。

「政府統計の総合窓口 e-Stat」と「一般財団法人 自動車検査登録情報協会」で閲覧できるデータをもとに作成した、事故率が少ない都道府県ベスト10は以下の通りです。

順位 都道府県名 交通事故発生件数(件) 車両保有数(台) 交通事故発生率(%)
1 鳥取 987 464,332 0.213
2 岩手 2,373 1,027,548 0.231
3 島根 1,314 552,463 0.238
4 新潟 4,694 1,843,762 0.255
5 秋田 2,177 816,253 0.267
6 福井 1,847 663,615 0.278
7 北海道 11,329 3,747,151 0.302
8 栃木 5,484 1,719,859 0.319
9 福島 5,802 1,658,894 0.35
10 青森 3,740 1,005,726 0.372

ちなみに交通事故率が最も高い県は佐賀県で、交通事故発生率は1.152%もあります。

交通事故率が最も低い県の鳥取県と最も高い佐賀県では、交通事故発生率の差が約5倍もあります。

ご自分の居住地の交通事故発生率がどの程度なのか、一度確認しておくと良いかもしれません。

⇒交通事故率が少ない都道府県ランキング【平成28年度】
⇒地域ごとの任意自動車保険料の平均

フリート契約をする

任意自動車保険の契約の中に、フリート契約とノンフリート契約というものがあります。

前者の方が割引率が高くなりますが、加入条件が10台以上の車の所有となりますので、フリート契約者のほとんどは多くの車両を保有する企業が契約をします。

盗難防止装置がついている

車の盗難防止装置ですぐに思いつくものと言えば、衝撃や振動を察知して大きな警報音を鳴らすものではないでしょうか。

簡易的な盗難防止装置にはこの他にも光で威嚇するものや、タイヤを動かないように固定するものなどがあります。

このように、盗難防止装置には低価格でちょっとした防犯性のあるものから高価なものまで幅広くありますが、盗難防止装置割引サービスを受けるには、このサービスを実施している保険会社が認めている盗難防止装置でなければなりません。

例えばSBI損保で認められているイモビライザーという盗難防止装置は、商品価格自体は1万円~2万円程度ですが、取り付け費用も合わせると5万円前後はします。

納車されたときにイモビライザーがついていない状態で、盗難防止装置割引を受けたいがために後からつけると高額になりやすいので、購入時に元々ついている車種を選んだり、オプションやサービスでつけてもらえないか交渉したほうが良いでしょう。

自動車運転免許証がゴールド免許である

ほとんどの保険会社ではゴールド運転免許割引を採用しており、その割引率は大体5~10%程度と言われています。

自動車運転免許証の色には「グリーン」「ブルー」「ゴールド」の3種類があり、交通ルールを守って警察に検挙されずに一定の期間を過ごされた方は、免許証の色がゴールドになります。

車両が新車である

任意自動車保険を契約する際の自動車が新車であれば、新車割引が適用されることがあります。

このサービスは新車期間が終われば適用外となりますが、製造から2年程度までは割引対象として扱われます。

車両保険や特約を付けない

任意自動車保険の中でも車両保険の保険料が占める割合はかなり多いですが、車両保険自体は任意自動車保険の必須加入保険にはなっていないので、これに加入さえしなければ保険料はずいぶんと低くなります。

また任意自動車保険には一見するとあったらいいなと思う特約が色々用意されていますが、すべて選んでいては保険料が高くなるだけなので、正しい取捨選択ができるように自分の運転技術や判断能力を把握しておきましょう。

インターネットで保険契約を申し込む

インターネットで保険契約を申し込めば、保険会社は接客営業の人件費を節約できるので、その分保険料を値引きしてくれることがあります。

店頭や職場で保険外交員さんが対応してくれるような場合は、分からない事があればすぐに教えてくれたり、他にも気になるプランがあれば資料を用意してくれたりと色々な面で便利ですが、自分で保険内容を決められる人はインターネット保険契約がお得です。

同じ保険会社で契約を継続する

更新の都度、保険会社を乗り換えずに同じ保険会社で契約を継続すれば、継続割引の適用を受けられることがあります。

但し、携帯電話の契約でもおなじみと思いますが、他社はできるだけ乗り換えてほしいので乗り換え割引や新規契約割引のようなものを用意しているので、どちらがお得になるのかは比較してみないとわかりません。

更新するなら満期日の2~3か月前に保険契約をする

現在自動車保険を契約中で更新することに決めているのであれば、早めに契約の更新手続きをすることで早期割引を受けられることがあります。

例えばチューリッヒ保険会社では、満期日の45日前までに契約を更新すればこの割引制度が適用されます。

大体どの保険会社でも保険開始日の2~3か月前から契約ができるようになっているので、見直し・更新・解約の検討は早めにしておくとお得です。

保険証券を発行してもらわない

自動車保険の契約後に保険証券を発行してもらわないでも構わない場合は、証券不発行割引を受けられることがあります。

インターネットにすぐ接続できてWEBページにアクセスできる環境をお持ちの方であれば、保険証券を発行してもらわない事によるデメリットはほとんどありません。

というのも、保険契約の内容を知りたいのであれば、その保険会社のホームページから閲覧可能ですし、印刷も簡単にできるからです。

もし、後からどうしても保険証券が必要になった場合は、手数料はかかりますが発行してもらえます。

契約車両に特定の安全装置がついている

自動車に自動ブレーキ装置がついている場合はASV割引(自動ブレーキ割引)を受けられることがあります。

自動車メーカーによっては自動ブレーキという呼称ではなく衝突被害軽減ブレーキなどといった別の名前になっていることがあります。

ノンフリート等級別料率制度の等級が高い

一般的な任意自動車保険契約であるノンフリート契約の場合は、保険契約期間中の無事故の期間1年につき、等級が1つずつ上がっていくので徐々に保険料が安くなっていきます。

基準となる等級は4等級で、それより低ければ割高に、高ければ割安になります。

長期にわたって無事故である

ノンフリート等級が20等級になった方は、別のいくつかの条件を満たせば長期優良割引というさらなる割引サービスを受けることが可能になります。

ここまで来れば任意自動車保険の割引率としては最高クラスになります。

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