会社の車で事故をしたときの損害賠償責任を負う賠償義務者は以下の通りです。
- 運転者
- 運転補助者
- 運転者の使用者
- 運転者の使用者の代理監督者
運転者は損害賠償責任を負います。これは事故を起こした当事者なのですから、会社の業務中であっても運転者の責任となります。
運転補助者と言われる方も賠償義務者となります。運転補助者に該当する人は、バスガイドやトラックの助手席で運転の補助を業務とする方です。
運転者の使用者も責任を負います。一般的に運転者の使用者とは運転者が所属している会社の社長になります。
運転者の使用者の代理監督者も損害賠償責任を負います。代理監督者とは一般的に運転者に指示を出す上司の事を指します。
役職がなくても指示を出しているなら代理監督者としての責任が生じます。
賠償請求が可能な範囲
それぞれの責任者に対して損害賠償請求できる範囲は以下の通りです。
賠償義務者 | 請求可能範囲 |
---|---|
運転者 | 全ての損害 |
運転補助者 | 全ての損害 |
運転者の使用者 | 全ての損害 |
運転者の使用者の代理監督者 | 全ての損害 |
会社の車で事故をしたときの賠償義務者に連帯責任が生じますので、加害者側は賠償義務者の誰に対してでも損害の全額を請求することができます。
賠償義務者側の責任の割合については連帯責任ですので一律同じであることが自然ですが、使用者が運転者に対して無理な業務を押し付けたり、運転者が会社のルールに違反した、などの理由によって責任の割合が変わることがあります。