交通事故には損害賠償のリスクがあります。損害賠償は交通事故の過失割合に大きく左右されるので、現場検証の際に集められる証拠はとても重要です。
証拠には事故車両やブレーキ痕などがありますが、目撃者の証言も過失割合を決める重要な要素となります。
目撃者の証言で過失割合が決まる事も
損害賠償は事故の当事者同士の過失割合に左右されるので、こちら側の損害額が1億円であったとしても、100%こちらが悪いと判断されてしまえば相手側は1円も支払う必要はありません。
過失割合が100対0になることは稀ですが、過失割合が損害賠償額を決める重要な要素となりますので、当事者同士で言い争いになる事も珍しくありません。
損害賠償において重要な役割を持つ過失割合ですが、この割合を決めるのは主に警察が作成する実況見分調書です。実況見分調書は、現場検証で集められた証言や証拠を元に作成されます。
交通事故の目撃者がいれば、当然その目撃者の証言も重要視される事になりますので、他の証拠が少なければ証言一つで過失割合が決まる事もあります。
目撃者がいれば信号機の色を証明する材料になる
交通事故が起きると、大抵の当事者たちは自分が有利になるように発言をするものです。特に信号機がからむような事故では、赤信号で交差点に進入した場合でも黄色信号だったと言ってみたり、図々しい人の場合は青信号だったと証言する事もあります。
信号機の色の意味は、赤信号が止まれ、黄色信号も基本的には止まれ、青信号だけが進んでも良い事になっています。
一方が嘘をついて青信号で交差点内に進入したと証言をすると、本当に青信号で進入した方の証言と言い分が重なってしまい、どちらが正しい証言なのか現場検証を行っている警察官も判断に困る事があります。
信号機が故障していない限りは両方が青信号になる事はあり得ないので、このような場合にはブレーキを踏んだ痕や事故車両の破損個所、目撃者の証言等で判断をする事になります。
どの証拠が重要視されるかは事故の状況によって変わるので分かりませんが、証拠になる材料が少ない時には交通事故を目撃した人の証言が非常に有効かつ重要な意味を持ちます。交通事故発生後は、早期の解決の為にもなるべく多くの目撃者を確保しておくことが大切です。