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個人事業主の方の休業損害を計算する時は、原則として前年度の確定申告所得額から1日当たりの収入を割り出して算出します。

例えば、前年度の確定申告所得額が600万円の人は1日あたりの平均所得額が16438円となりますので、16438円×休業日数を休業損害の金額として算出する事が出来ます。

  • 600万円÷365日×休業日数=休業損害

収入が安定していない場合

個人で事業を行っている場合、事業を開始して間もない頃や、流行り廃りがあるような商品を扱っていると、どうしても収入が安定しない年度も出てきます。

もし、たまたま収入が少なくなった翌年に交通事故にあって傷害や後遺症を負った時に、前年の少ない収入で休業損害の計算をされてしまうと休業損害額で損をする事になります。

このような事態を避ける為に、収入が安定していない個人事業主の方の収入額は、過去数年分の平均所得額を収入の基礎として用いることがあります。

但しこれは例外的な話なので、保険会社によっては前年度の収入が多い少ないにかかわらず、前年度の収入をもとに損害賠償の計算をすることがあります。

詳細につきましては弁護士や保険のプロに相談することをお勧めします。

前年及び過去数年の平均所得額が赤字だった場合

前年及び過去数年の所得が赤字の場合、「休業により減収する」というルールは当てはまらないかもしれませんが、もし「休業により減収する」ということが認められれば休業損害が支払われることになります。

この時の休業損害の計算方法は以下の通りです。

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  • 固定経費÷365日×休業日数=休業損害

固定経費というのは事業を休業した場合でも支払いを免れない経費の事で、次のようなものが固定経費の対象となります。

  • 事業のために使用している店舗の家賃や駐車場などの利用費
  • 社員へ支払う給与や設備の減価償却費
  • 自動車保険や労災保険などの各種保険料
  • 必要経費として認められている一部の税金や負担金などの租税公課

全ての固定費が休業損害の計算で認められるかどうかにつきましては、保険会社や弁護士に相談してください。

確定申告をしていない場合

確定申告が不要な方や、支払う税金がないなどの理由で確定申告をしていない個人事業者の中で、所得を証明出来る書類やデータが何もない場合には、賃金センサスによる平均賃金を休業損害計算の基礎とします。

⇒基礎収入額を求める為の賃金センサスによる平均賃金

賃金センサスによる平均賃金の調査項目は、性別や職種別、学歴や会社規模別にデータが作成されています。

過少申告をしていた場合

確定申告の時に所得額を少なく記入するなどして過少申告をしていた場合には、本当の収入を証明する書類やデータが必要になります。

しかし、過少申告をしていた事実が認められれば脱税行為に該当する事になりますので、別途違反行為の罰則が適用される事になります。

脱税行為として税務調査を受けた場合には、過去7年に遡って収入や支出を調べられる事になりますので、不正を行っている事業者の方は休業損害が増えるどころかマイナスになる可能性も多分にあります。

また、過少申告を証明する金銭出納帳や帳簿があった場合でも、保険会社がその事実を認める事は期待薄で、実収入の立証をする事は難しいとされています。

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