危険運転致死傷罪が適用される範囲の基本的な考え方としては、人が人を暴行するのと同じぐらい危険で悪意がある運転行為と言う事になります。

従いまして、わざと車を人にぶつけるのは当然危険運転に該当しますし、飲酒運転や居眠り運転をして交通事故を起こした場合でも、その程度次第では危険運転致死傷罪の罪に問われる事もあります。

また、平成26年5月20日から施行された「自動車運転死傷行為処罰法」では、車両の通行が禁止されている歩行者専用道路や高速道路の中央分離帯から右側の部分を、明らかに危険な速度で走行した場合にも、妨害運転に該当するとして危険運転致死傷罪が適用される事になりました。

危険運転致死傷罪が適用される具体的なケースとしては以下のような事が挙げられます。

  • 酩酊運転
  • 制御困難運転
  • 未熟運転
  • 妨害運転
  • 信号無視運転

酩酊運転

酩酊(めいてい)運転とは、アルコールや薬物を摂取した事によって正常な運転が出来ない状態にもかかわらず、車の運転をする事を言います。副作用で眠くなる風邪薬を服用した場合でも、酩酊運転と判断される事もあります。

危険ドラッグや脱法ハーブを使用した状態での運転につきましても、酩酊運転致死傷罪の適用があります。

制御困難運転

制御困難運転とは、スピードを出し過ぎてハンドル操作やブレーキ操作が容易ではなくなり、車をコントロールする事ができなくなっている状態での運転の事を言います。

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ゲーム感覚で車の操作を行い、ドリフトやスピンをかけながら交差点に進入して死傷事故を起こした場合に適用される事があります。

未熟運転

ペーパードライバーのように、免許は持っているけど運転技術が未熟な人が運転をして死傷事故を起こした場合には、未熟運転致死傷罪が適用される事があります。

長年無免許運転をしていて、一定の運転技術があると認められるような場合には、未熟運転として扱われない事もあります。

妨害運転

歩行者や車両の進行を妨害する目的で、幅寄せをしたり車間距離を詰めて煽った場合には、妨害運転致死傷罪が適用される事があります。強引な割り込みや進路変更なども妨害運転に該当します。

信号無視運転

交差する道路の信号が青で、走行している道路の信号が赤の時に、赤信号を無視して車を走行させて死傷事故が起きた場合には、信号無視運転として危険運転致死傷罪の適用対象になります。

危険運転致死傷罪の罰則

交通事故を起こして人を死傷させた場合には、過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪の罪に問われる事があります。危険運転致死傷罪の刑罰の内容は以下の通りです。

罰金はありませんので、実刑判決が下れば刑務所行きは避けられません。

危険運転致死傷罪 危険な運転による死亡事故 1年以上の有期懲役
危険な運転による傷害事故 15年以下の懲役
酩酊運転での死亡事故 15年以下の懲役
酩酊運転での傷害事故 12年以下の懲役
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