交通事故を起こすと、事故の内容にもよりますが、道路交通法や刑法などの法律によって処罰が行われます。飲酒運転やひき逃げなどの悪質で危険な運転をした時や死亡事故を引き起こした時には、自動車運転死傷行為処罰法に基づく過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪などの重い処罰が下される事もあります。

これらの罰則は刑事訴訟法による刑事手続きを経た上で、地方裁判所や簡易裁判所によって処分が言い渡されます。ところが、満20歳に満たない未成年者を処分する場合は、刑事訴訟法ではなく少年法が適用される事になっています。

年齢 適用される法律
満20歳未満 少年法
満20歳以上 刑事訴訟法

一般的に少年法は罰則が甘いと言われており、よほど注目されている事故でない限り、成人と同じように扱われる事はありません。

少年に行われる処分は、主に以下の通りです

  • 不処分・審判不開始
  • 保護処分
  • 検察官送致
  • 知事または児童相談所長送致

不処分・審判不開始

少年に再非行の恐れがないと認められた場合には、その事件について処分をしない不処分の判決が下されます。また、軽微な事件の場合には、審判を開始せずに調査のみで事件を終わらせる審判不開始になる事もあります。

いずれの場合も、少年に対して教育的な働きかけを行い、適当と認められた場合にのみこのような軽い判決となります。

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保護処分

一定の指導・監督があれば更生できると認められた場合には、保護処分の判決が下されます。保護処分には、「保護観察」「少年院送致」「児童自立支援施設等送致」があります。

保護観察は、国家公務員である保護観察官やボランティアに近い保護司から一定の決まりごとを与えられたり、交友関係や常識ある行動の指導が行われます。

少年院送致は社会とは切り離された環境でなければ更生が難しいと判断された場合に下される処分で、少年院と呼ばれる更生専門の施設に収容されて厳しい指導が行われます。

児童自立支援施設等送致は、小学生以下の少年に対して施設での攻勢が必要と判断された時に下される処分で、少年院と同じような施設に入所して、監督官からの指導・教育を受けます。

検察官送致

14歳以上の少年について、保護処分よりも刑事処分が相当と判断された場合には検察官に送致され、成人と同じような刑事事件の手続きが行われます。

成人の場合は検察官に不起訴処分の裁量がゆだねられていますが、少年の場合は検察官による裁量処分が認められていないので、原則として地方裁判所、または簡易裁判所に起訴する事になります。

知事または児童相談所長送致

18歳未満の少年に対して、児童福祉機関での指導・教育が相当と判断された時には、知事または児童相談所長送致の判決が下されます。

児童相談所は、児童福祉司による指導・教育や里親になる人を見つけて児童の委託を行う都道府県の児童福祉機関で、日本全国に206か所(平成23年12月20日現在)点在しています。

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